KIH(KAIKOU INTERNATIONAL HEALTHCARE)

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治療

糖尿病コントロール入院プログラム

中国の糖尿病患者様の現状

中国は近年、急速な発展を遂げ、生活習慣や飲食習慣が大きく変化しつつあります。 これに伴い、糖尿病患者数も世界第1位となり、中国の糖尿病患者数はすでに1億1390万人に達しています。 現在、国を挙げて糖尿病予防、早期介入に力を入れていますが、治療手段や治療薬物の不足、糖尿病がもたらす合併症の知識不足などから、患者様自身が血糖値管理や生活習慣改善を軽視する傾向にあります。

「糖尿病コントロール入院プログラム」の目的

中国で糖尿病の治療といえば、血糖値管理のほかには、服薬、インスリン投与のみと考える患者様が多い中、偕行会式の「糖尿病コントロール入院プログラム」は、知識と経験に基づいたより広い範囲をカバーする治療法を組合せています。
患者様が、糖尿病をしっかりと理解し、将来にわたって糖尿病とうまくお付き合いしていけるように、そして糖尿病の悪化や合併症の発生をご自身のチカラで管理できるように専門のチームでサポートを行います。

「糖尿病コントロール入院プログラム」終了までの目標

医学的な臨床検査と医学的食事療法、運動療法、高濃度人工炭酸泉療法を組み合わせて実施することにより、患者様ご自身の体の状態を把握したうえで、より健康的な生活習慣(飲食・運動・ヘルスケア)を身につけていただけることを目標としてサポートします。
教育、トレーニングや実践により、入院期間中のみならず、帰国後の日常生活でも継続して実践できる内容で指導します。

「糖尿病コントロール入院プログラム」の特色

来院後の問診にて実施する検査を決定し、プログラムをスタートします。

複合的な画像診断

「糖尿病コントロール入院プログラム」では患者様の状況に応じて、虚血性心疾患の有無を検査できるアンモニアPET、心臓の動きに異常がないかを確認する心電図・心臓エコー、閉塞性動脈硬化症の有無を確認する下肢動脈エコーなどの循環器検査を実施することができ、その検査結果に基づいた総合的運動・栄養・生活指導を提供いたします。 また、ご希望・必要に応じてPET-CTによるがん検査が可能です。
※具体的な検査項目と検査内容は、患者様の病状により変更されます。

医学運動指導

適切な運動療法の実施は、動脈硬化、糖尿病、高脂血症、高血圧、心臓疾患などに対し、高い予防効果、改善効果をもたらします。
臨床検査ツールで患者様の詳細な身体状況を正確に把握し、患者様一人ひとりにカスタマイズした、運動プランをオーダーメイドで作成します。
また、Cardio Pulmonary Exercise test(CPX)検査により、科学的根拠にもとづいた最も安全で最も効果的な運動プログラムも作成しています。 その他、体組成(体脂肪率、筋肉量)や動脈硬化(ABI、PWV)などの評価も行います。

心肺運動負荷試験中の様子

医学栄養指導

患者様の身体状態・病態を把握し、患者様一人ひとりにあった栄養プランを作成し、管理栄養士が個別で栄養指導を行います。 食生活を伺い、現在の摂取量を把握し、徐々に適正体重に近づけるよう、サポートしていきます。 より具体的で、無理なく実践できる食事療法を提案します。調理実習をプログラムに入れることが可能です。 入院中は、病院給食を召し上がっていただく事で適正エネルギーの摂取と健康を保つ為に必要な栄養素を摂取し、食べることで適量を把握していただきます。

バランスの良い食事の一例(エネルギー約650kcal)
医学的栄養指導

高濃度人工炭酸泉療法

われわれは長期的かつ大量の臨床実践と研究により、高濃度炭酸泉療法は、血液循環の改善に大きな効果があることが分かっており、足浴により末梢動脈疾患(PAD)患者の下肢切断率の低下や予後改善に貢献、全身浴では慢性心不全の治療に貢献しています。毎日15分の高濃度炭酸泉浴が、インスリン抵抗性の改善、下肢血流の増加、冷え性の改善、高血圧の改善、動脈硬化の改善、疲労回復、心疾患の予防・改善、皮膚疾患の改善、美容効果などに一定の効果をもたらすことが実証されています。
糖尿病コントロール補助的治療として、「生活習慣病」の患者様に高濃度炭酸泉療法を実施します。

高濃度炭酸泉療法
炭酸泉生成装置
※自宅で継続使用を希望される場合、装置の購入が可能です

「偕行会プログラム」で実施可能な糖尿病・合併症関連検査(下記は実施例)

検査項目 検査目的
糖尿病関連 採血  
胸腹部造影CT 体内の異常個所発見
眼底 糖尿病網膜症の検査
持続血糖測定 一定の間隔で継続的に血糖測定し、血糖値の変動を把握
循環器関連 心電図・心エコー 心臓の動きに異常がないかを確認
アンモニアPET 心筋虚血の有無を確認
ABI 下肢(足)血流障害を評価
下肢動脈エコー 閉塞性動脈硬化症の有無を確認
がん関連 PET-CT がんの早期発見
生活関連指導 栄養指導、調理実習 無理なく実践できる食事療法の指導、栄養指導と適量把握
運動療法 科学的根拠にもとづく安全で効果的な運動プログラム作成・実践
高濃度人工炭酸泉 補助的治療として注目される高濃度人工炭酸泉療法を提供
医師問診・面談 問診(既往症・主訴確認)、生活指導、結果説明など

※上記検査項目については、ご本人様の糖尿病歴、主訴、体の状態等によって、専門の医師が判断して実施します。

糖尿病コントロールチーム

糖尿病の専門知識を持った、各職種のスタッフが対応します。 チームには、医師、看護師、臨床検査技師、薬剤師はもちろん、管理栄養士、運動療法指導士、臨床工学技士がそれぞれのシーンで対応します。
有効なプログラムが十分な効果を発揮できるよう、経験豊富な通訳が常にそばに付き、意思疎通を図ります。 事務担当者も臨機応変に対応いたします。